専門が違うから、連携する意味がある

医療では、一人の患者さんにさまざまな専門職が関わります。

それぞれが違う専門性を持っています。

そして、専門が違えば、同じ患者さんを見ても、見えているものが違います。

たとえば、一人の患者さんが「食べにくい」と話していたとしても、その理由は一つとは限りません。

歯や義歯の問題かもしれない。

飲み込む機能の問題かもしれない。

食事の内容や栄養の問題かもしれない。

病気や薬の影響かもしれない。

体力の問題かもしれない。

介助の方法や生活環境が関係していることもあります。

歯科から見れば、歯や義歯、口腔機能から気づけることがあります。

でも、それだけで患者さんのすべてが見えるわけではありません。

ほかの専門職には、別の角度から見えているものがあります。

だから、自分に見えていることを伝える。

自分には見えていないことを教えてもらう。

それぞれの専門性を出し合って、一緒に考える。

専門が違うからこそ、連携して患者さんの治療にあたる意味があるのだと思います。

一人では気づかなかったことに気づく。

一人では思いつかなかった方法にたどり着く。

自分の考えより、もっとよい方法が見つかる。

そうやって、それぞれの専門性を患者さんのために使う。

もちろん、現場によっては必要な専門職がいつも全員そろっているとは限りません。

特に在宅医療では、限られた職種で患者さんを支える場面もあります。

そんなときは、今いる人たちでできることを考える。

自分の専門から少し離れたことも勉強する。

必要なら詳しい人に相談する。

必要な専門家につなぐ。

全員がそろわなくても、互いに少しずつ補いながら支える。

そうした考え方も大切だと思っています。

専門性が違うから、見えるものが違う。

見えるものが違うから、それを持ち寄る意味がある。

そして、その先にあるのは、

患者さんにとって、よりよい治療や支援につなげること。

連携する意味は、そこにあるのだと思っています。

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